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チェインクロニクルという久々にはまるゲーム発見

time 2017/03/28

チェインクロニクルという久々にはまるゲーム発見

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スマホアプリのゲームなんて、ポチポチ系のソシャゲに毛が生えた程度のものだと思っていた。だから『チェインクロニクル』を遊んだ感想を一言でいえば「びっくりした」になる。こんなにしっかり作り込まれたゲームを、スマホのアプリで、しかも無料で遊べるとは思っていなかった。ゲーム屋セガの本気を感じた。

なぜ『チェインクロニクル』はこんなに面白いのか、ちょっと考えてみたい。なお、この記事はチェンクロをプレイ済みの人に向けて書かれている。遊んだことがない人は、下記の紹介動画を見るといいだろう。タワーディフェンス型の戦闘パートと、テキストADV形式のシナリオパートを交互に遊びながら物語を進めていくRPGだ。

 

 

1.なぜテトリスは面白いのか?
なぜ『チェインクロニクル』は面白いのだろう。まずは「ゲームの面白さとは何か?」という大きな論点から考えてみたい。手始めに、ミニマムなゲームを例に考えてみよう。
たとえばテトリスは、なぜ面白いのだろう?
一言でいえば「小さな面白さの積み重ね」が大きな興奮に繋がるから面白いのだ。
まず方向キーに合わせてブロックが動く、ボタンを押すとブロックが回る。プレイヤーのすべてのアクションに、リアクションが準備されている。これだけで「面白い」と感じるように人間はできている。誰もが子どもの頃は積み木を転がすだけで楽しかった。
この小さな面白さは、ゲームが進むと累積していく。ブロックがステージの下端に届くと、音とともに積まれる。小さな面白さだ。横一列に並べると、その列が消える。小さな面白さだ。こういう小さな面白さが累積していった果てに、4列同時消しができるようになる。そのときプレイヤーが感じる興奮は、もはや小さな面白さとは呼べないだろう。大きな興奮になるのだ。
世界的ヒットを飛ばした『ギアーズ・オブ・ウォー』は、小さな面白さの積み重ねに成功している例だ。
たとえば武器の再装填(リロード)をする際に、タイミングよくボタンを押すと威力が一定時間強化される。リロードはほとんどのFPS・TPSに必須の要素だが、そこに「小さな面白さ」を組み込んでいる。
また物陰に隠れて敵の攻撃を避けるのも、FPSやTPSでは欠かせない要素だ。ギアーズ・オブ・ウォーでは、ここにカバーアクションという仕組みが導入されていた。タイミングよくボタンを連打すると物陰から物陰へと滑らかに移動できるのだ。物陰に隠れるというありきたりな行動を、小さな面白さに昇華している。
そして『チェインクロニクル』も、小さな面白さの積み重ねに成功している例だろう。
まず、すべてのボタンに効果音がついている。くだらないことに思えるかもしれないが、そもそもゲームとはプレイヤーのアクションに対するリアクションの総体だ。ボタンを押す、キャラを選ぶ……といった基本的な操作すべてに効果音というリアクションがあることで、テトリスのブロックを回すときと同じような「小さな面白さ」が生まれる。
また戦闘の開始時には、スロットマシンの要領でマナを貯める。タイミングよくボタンを押せば、より大量のマナが手に入るかもしれない。これも小さな面白さだ。
さらに戦闘が始まってからは、キャラを積極的に動かしたほうが有利になる。戦士の攻撃する敵を指定して、回復しやすい位置に僧侶を動かして……。勝つために行う一つひとつの操作が、ユーザーに「小さな面白さ」を提供している。
そして極めつけは必殺技だ。
最初は必殺技を発動させるだけで楽しい。が、ユーザーは遊んでいるうちに必殺技をチェインさせられることや、必殺技で戦闘を終わらせるとボーナスが入ることに気がつく。そして、戦闘の開始時からマナを貯めて、最大まで必殺技をチェインさせて戦闘を終わらせることを目指すようになる。戦闘の開始から終了までの過程で「小さな面白さ」が累積して、大きな興奮になるようにできているのだ。丁寧なバランス調整のたまものだろう。
ゲームバランスの点で言えば、タワーディフェンスとRPGは、たぶん、あまり相性がよくない。タワーディフェンスが本格的で複雑になるほど、1回の戦闘が長引いてしまう。するとユーザーはストーリーを忘れてしまい、何のために戦っていたのか分からなくなってしまう。『チェインクロニクル』では、シナリオパートを邪魔しない程度に戦闘が簡易化されている。ゲーム屋セガのプライドを感じさせる、みごとなゲームバランスだ。
なお、小さな面白さを積み重ねて大きな興奮につなげるという考え方は、ギアーズ・オブ・ウォーの開発者であるクリフ・ブレジンスキーが何かのインタビューで語っていたものだ、が、ソースが見つからないので私は夢でも見ていたのかもしれない。

 

2.なぜプチプチは面白いのか?
引っ越しのたびに、梱包材のプチプチを潰したくなる。プチプチ潰しが面白いのはなぜだろう?
結論から言えば、プチプチは「たまに失敗する」から面白いのだ。気持ちよくプチッと潰せることもあれば、うまく潰せないこともある。潰そうとするたびに「今回はうまくいくかな?」という緊張と期待が生まれて、面白さにつながる。
もしもプチプチが毎回成功するとしたら、それは面白くない。なぜなら、ただの作業になってしまうからだ。また成功の可能性が極端に低くても、あまり面白くないだろう。「プチッと潰せる」という快感が、労力に見合わなくなるからだ。
毎回成功すると作業になる。毎回失敗だと心が折れる。これはプチプチ潰しに限らない、あらゆるゲームに共通の法則だろう。いつでも《神の怒り/Wrath of God》を引けるとは限らないからこそ、Magic the Gatheringは面白いのだ。適度な運要素があることで、人はゲームに夢中になる。
『チェインクロニクル』にも同じことが言える。戦闘開始時のスロットでマナを溜めるのは、ほぼ運要素だ。また敵AIの行動も、プレイヤーの操作によって毎回変わる。同じ敵が相手でも、プレイするたびに戦況が変わるのだ。適度な運の要素によって、新鮮な経験をプレイヤーに提供している。

 

3.なぜシナリオに引き込まれるのか?
シナリオの潤沢さは『チェインクロニクル』の大きな魅力だ。が、ストーリーそのものは指輪物語の派生系のド王道な物語であり、新奇性はない。では何が優れていたかといえば、演出である。豊富な表情差分でキャラの感情を表現したり、多彩なエフェクトで視覚的に楽しませたり……。シナリオパートには物語世界に引き込む仕掛けが詰め込まれている。
とくに重要だと感じたのは、選択肢の存在だ。
チェインクロニクルでは、シナリオパートの途中でときどき選択肢が表示される。こういう選択肢の存在は、ボタンに効果音をつけるのと同様、あまり意識しないけれどすごく大切な要素だと私は思う。
なぜなら選択肢の存在は、物語への参加意識を高めるからだ。
Civilizationシリーズを作ったカリスマゲームデザイナー、シド・マイヤーズは「良いゲームとは面白い選択の連続である」という格言を残している。ガチャを引いて新しいキャラを入手したほうがいいのか、今あるキャラを育てたほうがいいのか。あるいは必殺技をチェインさせるときに、どのキャラから順番に技を発動させるのが一番効率的なのか……。リズムゲームなら話は別だが、ほとんどすべてのゲームで「面白い選択の連続」であることが求められる。
これは、シナリオを読むタイプのADVでも同じだ。もしもシナリオに選択肢がなければ、それはもはやゲームではない。絵本である。
私の個人的な経験をふり返ると、2本のエヴァンゲリオンのゲームが思い浮かぶ。1つは『新世紀エヴァンゲリオン 2nd Impression』、もう1つは『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド』だ。前者はエヴァを使った戦闘のみならず、豊富な選択肢によって多彩なエンディングを迎える王道ADVだった。一方、後者はほとんど選択の余地がない「音声付きのフィルムブック」のような作品だった。私はエヴァ信者なのでどちらも美味しくプレイしたのだが、「ゲームとしての面白さ」に着目すれば前者に軍配があがる。選択肢があるからこそ、ただの文字列がゲームになる。絵本ではなく、ゲームになるのだ。
結末にほとんど影響が無いとしても、選択肢はあったほうがいい。
主観的で定性的な感想だが、私はそう思う。選択肢を提示されて、そこでわずかでも悩むことで、物語への参加意識が高まる。ストーリーに引き込まれてしまうのだ。
なお、『チェインクロニクル』のシナリオが完璧で水の漏る間もないかといえば、そうでもない。ボリュームの大きさゆえに、シナリオの完成度はまちまちだ。
たとえば《若き癒し手カトリ》のクエストは、成功しているシナリオの例だろう。キャラの表情差分やエフェクトを有効活用して、オチまで完璧なスラップスティック・コメディに仕上がっている。思わずクスリと笑ってしまうような、シナリオライターの腕の良さを感じさせる物語だった。一方、《二刀の剣士イオ》の場合、イラストはクールな無口系イケメンなのに対して、シナリオでは気弱なもやしっ子の印象を受ける。これはライターの腕が悪いのではなく、ディレクション上の問題ではないかと思う。イラストを見てからシナリオを書く、もしくはイラストにあわせてシナリオを修正するという時間が取れなかったのではないかと推察している。

 

 

繰り返しになるが、『チェインクロニクル』は非常によく作り込まれたゲームだ。小さな面白さの積み重ねで大きな興奮をもたらす仕掛けになっているし、適度な運の要素や、物語にプレイヤーを引き込む仕組みもすばらしい。こんなに楽しいゲームを無料で遊んでしまっていいのだろうか?と不安になるほどだ。
また戦闘のバランスの良さやシナリオの豊富さなどに目が行きがちだが、それ以外の部分にも注意が払われている。
たとえばガチャを1回まわすには精霊石が5個必要で、キャラ1人のクエストをクリアすると精霊石が1つもらえる。どんなにクソなカードを引いても、精霊石1個は取り返せるようになっているのだ。だからハズレを引いても損したと感じにくいし、無課金のプレイヤーを課金へとうながしやすい。無料ガチャから引いたキャラでも、クエストをクリアすれば精霊石が手に入る。すると無課金のプレイヤーでも「ガチャを回してみようかな?」という気持ちになり、ガチャを回す楽しさを覚えてしまうのだ。
反面、運営は大変そうだなと思う。先述のとおり『チェインクロニクル』は絶妙なゲームバランスの上に成り立っており、新規キャラを投入するたびにバランス調整に注意せねばならない。またシナリオの分量もヘヴィだ。結果、売上げを確保するには新規キャラの投入が欠かせないけれど、1人投入するだけでめちゃくちゃ手間がかかる……という状況になっているのではないかと邪推してしまう。
とはいえゲーム性と物語性をここまで高いレベルで融合しているスマホアプリは、そうそう無いだろう。『チェインクロニクル』で遊ぶためにわざわざ時間を作ろうとするほど、私はこのゲームの魅力に心を掴まれてしまった。セガのゲーム屋としての本気を感じる作品だ。色々と無茶もやるけれど、やっぱりセガってすごい会社なんだな……と思った。
セガの新しい据え置き型ゲーム機に期待せずにはいられない。

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